鍼灸マッサージとは?
「鍼灸マッサージ」とは「鍼」・「灸」・「マッサージ」を合わせた呼称です(したがって国家資格も別々に行われます)。
いずれも主に経穴(いわゆる「ツボ」)や特定の筋肉などの部位に対して施術を行ないます。
鍼(はり)・・・鍼をわずかに刺入することで血流改善、免疫力亢進、体質改善など症状の改善を図ります。
鍼の太さは0.2ミリ(髪の毛ほど)、しかも熟練した施術者の技術によって痛みは驚くほど感じません。
現在は滅菌消毒による「ディスポーザブル(使い捨て)鍼」のため衛生面は保たれ、鍼が折れる心配も皆無です。
その他に「ローラー鍼」「小児鍼」など、刺激に過敏な方に対しては「刺さない鍼」も使われています。
灸(きゅう)・・・温熱刺激による施術です。古くから使われている艾(もぐさ)とは、菊科である蓬(よもぎ)の
葉から作られたもので揮発性の精油(芳香成分)を含んでいます。
現在は間接灸(直接に艾を乗せないタイプ)も多く、せんねん灸などで身近な存在となっています。
鍼と同様に血流改善などの他、造血や止血作用、強心効果もあります。
マッサージ・・・正確にはマッサージ以外に「あん摩」「指圧」があり、それぞれが異なる成り立ち(あん摩は中国、
マッサージはフランス、指圧は日本で発祥)を持っています。押し、引き、撫で、さすり、揉み、叩くといった手技を
使い分けます。
ちなみに、あん摩と指圧は身体の中心から遠い部分に向かって刺激を加えるのに対して、マッサージはその反対の方向で
行うのが原則ですが、「手で身体の状態を診ながら悪い部分を治療する」という点では三者とも共通しています。
経穴(ツボ)・・・東洋医学において施術を行なう目安となる場所で、全身に約360以上分布しています。
経穴を駅に例えると、線路にあたるのが「経絡(けいらく)」です。
経絡は手と足に各6本、身体の正中線の前後に各1本あります。
近年少しずつではありますが、経穴と内蔵に何らかの関係があることも徐々に解明されつつあります。